お試し販売の手法しかないのか。それは、ネット通販の世界では当たり前のことなのに。落胆しながらも、そのことを直接ぶつけてみました。「それでは、結局安売りになってしまって、せっかく価格を上げたのに、意味がなくなってしまうのではないでしょうか?」「いえ、値引きはしません」え?値引きはしないって、それじゃ、お試しセットと言って、ただ定価の商品を陳列するだけなのだろうか?それでは、まったく未購入者に対して、訴求性がないように思えました。「商品を小分けにして、販売価格を下げて買いやすくするのです。たとえば、10個入りのお菓子だったら、1個で販売するとか2個でセットにするとか。そして、小分けにしたぶん手間がかかるので少しだけ高めに価格を設定して販売します。10個で1000円の商品だったら、2個で220円とか。試す側から見ても、少ないセットはありがたいですからね。仮に、嗜好が合わなかった場合でも、1個とか2個だったら、あまりダメージになりませんから」目からウロコだった。そうか、そうか、そうだよな。今までは、お試しセットという方法について、とにかく試してもらえればいい、良さをわかってもらえるのだから、という考えで、それに客数を増やしていきたい、という考えを混ぜ合わせてしまい、半額セットとかを設定してしまっていました。でも、それは実績が物語っているように、お試しセットという名前を借りた安売りでしかなかったのです。でも、○○さんのお試しは違いました。買いやすい価格、買いやすい量、ということを考えていて、小分けにするのだから、むしろ価格は手間賃分を上乗せする、という考えです。これなら、店側に負担はかかりません。お客様も、少額、少量で試すことができるので、気に入れば、結果的に若干安めに感じる通常の商品を購入することができます。でも、半額セールでお試しをやってしまったら、たとえお客様がその商品を気に入ったとしても、今度は価格の上がった商品しかそこにはないことになります。これでは、いくらその商品を気に入っても、購買意欲は劇的に下がってしまいます。つまり、今までのうちの売り方では、お試しセットで値引き販売をして大量にお客様を集めておいて、そのほとんどを逃していることになります。まるでザルで水をすくうかのように。「大変参考になりました。ありがとうございました」