CO2ジェルのいちばんの特徴は、そのジェル体のなかに二酸化炭素を閉じ込めてあるということです。これを肌にパックすることで二酸化炭素が組織内にしみこみ、血管を拡張させて血行を良くし、さらに「Bohr効果」と呼ばれる二酸化炭素独特の作用によって、血液中の酸素を皮膚組織へ効果的に送り込みます。また、もうひとつの特徴は、このジェルには「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」が備わっているということです。このDDSの研究は、現在の医療の最前線で精力的に取り組まれています。たとえば、ガン治療で抗ガン剤が使用されます。これはガン組織をやっつける薬ですが、ほかの健全な細胞も同時にやっつけてしまいます。これが副作用で、それによって患者さんの体力が落ちることが問題になっています。抗ガン剤を点滴や注射で投与する、口から摂取して消化吸収によって体内に取り込む、そのいずれも血液循環によって全身をめぐらせ、その結果病変部(ガンならガン病巣)に到着することを期待しています。しかし、それでは効率が悪いし、副作用の問題も出やすいわけです。そこで「DDS」です。これは薬剤など効果のある成分(ドラッグ)を、最も必要としている部分へ届ける(デリバリー)するという考え方です。たとえばガンであれば、消化器系や循環器系の力を借りずに、ガン病巣へ行っている動脈に直接抗ガン剤を送り込む、というような方法になります。CO2ジェルも同様で、二酸化炭素をはじめとした有効成分が、パックした皮膚を通して直接、効率的に患部に浸透していくのです。これは二酸化炭素という、新陳代謝の活性化に非常に有用な物質の利用を実現させただけでなく、ビタミンCや甘草などの有効成分も、消化・吸収・循環を経ずに直接、患部に効率的に届けることも可能にしたという点で、医学的・薬学的に大変な注目を集めているのです。DDSはいわば、流通業でいえば新鮮な作物がいくつもの卸業者を介すことなく、産地から直送で消費者に届けられるシステムといえるでしょう。これによって、美容・医療面で、二酸化炭素をはじめさまざまな物質の即効的で明らかな効果が得られるようになったわけです。今後、CO2ジェルは経皮吸収システムの構築に役立つことでしょう。
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